「大人のスナックシリーズ」 という、謎のシリーズ商品に位置づけられてさりげなくデビューを飾った、「河内素敵あられ」。
そのデビューは昨年2015年の11月に開催された町の文化祭だった。
そのあられがなんと7ヶ月で販売累計1000個の大台に乗ってしまったのだ。
開発当初、商工会青年部のメンバーですらこんなに売れるとは思っていなかった。まさかのヒットである。
しかし、主に商品開発を担当したメンバーの青木には確信があった。
ある時青木は、とあるあられ製造会社の社長と出会う。
その社長は変り種のあられをいくつも商品化していた。チーズ味、みかん味、バジルトマト味、イカスミ味・・・。
ゲテモノのように思いつつも食べてみると、どれも美味い。確かに美味いのだ。
こんなあられは初めてだった。青木は自分が持っていた「あられ」の固定概念をひっくり返された。
「何でも作りますよ~!」
その社長は満面の笑顔で言った。歌舞伎あられ池田屋の若社長、池田裕児氏である。
池田屋のあられは、とにかく手間がかかっている。
素材にトコトンこだわり、餅のつき方にも天日干しにもトコトンこだわり、歯ごたえや食感にも一切妥協しない。
それは、彼自身がたたき上げの「あられ職人」だからこそなせる業(わざ)である。
「この人とコラボしたい!この人となら河内を代表する商品がきっと作れるはずだ!」
青木は心の中で叫んだ。
商工会青年部の平川が丹精込めて作った河内産のもち米を使い、どんなフレーバーにするかメンバー同士で吟味を重ねた。
そうして、「河内素敵あられ」は誕生したのである。
池田氏は最近、あられ業界では異例の「キッチンカー」を導入した。
それは「揚げたての美味しいあられを、もっと多くの人に知ってもらいたい」という思いからである。新しい試みだ。
そのキッチンカーが、6月19日に開催される「卵かけご飯早食い世界選手権」にやってくる。
きっと多くの人がひっくり返ることだろう。あの時の青木と同じように。
しかし、青木はひとつ後悔をした。
池田屋さんが揚げたてのあられを提供してしまったら、素敵あられが売れなくなるではないか。
アクセルだと思って踏んだらブレーキだった。
まぁ、逆よりはいいか。コンビニに突っ込むのはゴメンだ。
さて。まさかのヒットと言えば、こちらをご紹介したい。
「納豆チョコ」が世界各国でまさかの大ヒット 米国やロシアで人気
http://news.livedoor.com/article/detail/11175982/
今夜は野村訓市みたいなテイストで語ってみました。分からない人はごめんなさい。
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